よく分からないモノ


全国的に急に気温が下がり、出勤が辛い。特にガテンの肉体労働には辛い季節だ。
日が暮れるのも早くなり、現場の片付が終わる頃には辺りは暗い。
吐く息が白い。
おいおい、先週はシャツ一枚で汗掻く陽気だったってのによ。
荒れた手を擦る。
遠くの黄色い光達に、自分のボロアパートにも灯されているだろう光を想像する。
今頃弟分が夕飯を支度しているんだろう。制服の上にエプロンしながら。
胸に温かい気持ちが溢れて来ると同時に、北風のような溜息が出る。
アイツにコート買ってやらねば、もっと食わせて丈夫にしてやらねば、高校に進学させてやらねば、なにより、アイツを俺から離してやらねば。
尊敬と憧れと親愛の情を隠す事なく自分に向けてくる弟分に、情欲を感じたのは何時からだろう。
押し倒したくなる衝動を抑えるのに最近は酷く疲れる。
自分を待っていてくれる光の元に、帰りたいのに帰れない。
カミナは家と反対の方向に足を向けた。

<解説>
なんじゃ、上の文章は?の解説でございます。
グレラガのカップリングは、自分でも珍しく捻らない、あるいは直球まんまの裃ですが、いつもの自分らしいカップリングを想像してみたら、上記のような文章ではじまる↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
カミナはシモンが大好きで致したいけど、兄貴分の立場を捨てきれず、手を出さずに悶々しているガテン系兄ちゃん。
シモンは同級生のニアを意識し出した(遅い)中坊。二人は孤児院か何かで兄弟同然に育ち、現在はカミナの労働を食い扶持に同居生活。あ、現代パラレルですよ。カミナはシモンを高校進学させるためにキツイ仕事をするんだけれど、肉体的にも精神的にも溜まっていくストレスに夜遊びなんかして、『兄貴、どうしたの?』ってシモンに泣かれて、更にストレス上乗せ。同僚で同じく妹持ちで苦労しているキタンと酒呑んで愚痴ってみたり。キタンのところも、下の妹三人共腹違いの妹で、微妙な年頃のお嬢さん達の恋愛事情含めて、複雑な家庭環境だったり。お互い辛いよな、やってらんねえよなって言い合う内に、セフレになっていくという、
カミキタキタカミになりました。普段ならこういう傾向のカップリングになるはずなんですがね。肉体労働者の男臭いごつごつ地味で、愛の無い肉体関係話万歳!!

このサイトにそんなひたすら地味で重い話のっけらんないじゃないですか、第一、裃じゃない話を書き続けられる根性は1ナノミクロンも持ち合わせておりませんし。
寒い季節はこういう地味な話が好きなんですが、多分、撮り溜めていた兄鰤を見たせいかもしれない…。ほら、斬○刀擬人化の話…。


BACK

inserted by FC2 system